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SPECIAL interview

 機械メーカー・共立の代表取締役で昨年、衆議院議員に初当選した木挽司は、情報通信政策にかかわる総務省担当議員として活躍中である。

 情報通信市場は活況を呈しているものの、行政・現行法制度の枠組みや、大企業主体の産業構造といった課題も抱えている。

 木挽は「現場の声を政治に反映させる」ことをモットーに、行政側からのブレイクスルーを目指す。

現場の声を政治に反映

奮闘する中小企業を支援

―― 総務省の担当議員として、情報通信の分野で重視していることは?

木挽
 世界でのアドバンテージを強固にするために、情報通信は新しい産業の柱になるだろう。

 若手官僚らと独自のネットワークを構築し、デジタル放送推進や携帯電話の将来像、放送事業者のCATV(ケーブルテレビ)再送信などについて方向性を検討しているが、IT戦略からコンテンツ産業まで各省庁をまたがる話になるため、横の繋がりも重要だ。

 省庁を超えた連携の強化は、政治家としての使命である。


―― 光網の現状は?

木挽
 NTTの光インフラに対する他の事業者への対応が鍵になると思う。

 民間事業者は、NTTが保有するメタル・光網の開放を願っている。

 それが実現できなければ、NTTとの競合は採算的に難しいのではないか。


―― 総務省に設置された『通信・放送の在り方に関する懇談会』では、NTTに関する議論も出たようだが?

木挽
 当初、竹中大臣はNTTの光化に否定的だったが、今はNTTの再分割を検討している。

 競争を生む土壌を得るためには、NTT独占状態にメスを入れていくしかない。

 個人的にはすぐにでも実現させたいが、他の議員や委員会とも協力し、株主の利益保護などを考慮しつつ進めたい。


―― 情通分野の規制緩和は重要か?

木挽
 グローバル化や人口減少が叫ばれる中、日本が既に強い国際競争力を持つ情報通信を、さらに育成しなければならない。

 また、コンテンツ産業とセットで捉える必要があると思う。例えば、外国の若者に人気の日本製アニメや映画コンテンツと結び付けることで、大きく発展する可能性もある。


―― 国会議員の在り方とは?

木挽
 業界の皆さんとの交流を切望している。

 陳情だけでなく、将来のことも話したい。私の政治スタンスは常に『現場の声を反映していく』というものである。

 大臣や総務省とのパイプ役として、私を役立てて欲しい。

 我が国にはITや情報のスペシャリストは多いが、情報通信分野全体の大きな課題が見えている人や、海外の事情を踏まえて、環境問題まで考えられる人は少ないのではないか。広い視野で国家戦略を論じられる人材が、官民双方に必要である。


―― 産業の育成を国家戦略として徹底的に行うということか?

木挽
 国家戦略としての中小企業支援に関して、日本は立ち後れていると思う。

 私自身も中小企業を経営していたが、銀行や行政が現場の生の声を知らないケースが非常に多かった。

 例えば、中小企業が高品質の自社製品を販路に乗せるサポートを欲している場合にも、行政は融資という形でしか支援できない。

 新しい製品は常に『実績がない』と一蹴されてしまうが、まずはどこかで採用実績を作った上で入札に参加させるなど、自治体も地元企業の競争力を育てる意識が必要だろう。さらに、実際の使用感や改善点を自治体がアドバイスできればなお良い。

 そのようなフォローを推進していきたい。


規制緩和により自由競争を推進

―― 中小企業育成政策を打っていくのか?

木挽
 この国にはまだ、大手企業が全てを吸い上げる仕組みが残っており、中小企業をもっと生かすことが重要だ。

 しかし、『中小企業は弱者だから保護しなければならない』という考え方は好きではない

 競争社会の中で奮闘している企業こそ支援したい。

 それは私の根幹を成す方針である。

 格差社会が問題視されているが、少なくとも大企業と中小企業の段差は解消したい。

 とはいえ、競争のない社会は効率が悪い。

 自由競争の推進には批判もあるが、今のグローバル経済に対応するためには、規制緩和しかないと思う。

 ただ、失敗してもやり直しがきく環境を整えることは重要である。

 具体的な政策の策定は難しいが、業界ごとに個別の事情を研究するところから始めたい。


―― 映像コンテンツはどうあるべきか?

 木挽 BBC(英国放送協会)にならって一般に無料公開する形をとることが理想であるし、地上波放送されないマニアックな番組についての改革も必要。
 当然、NHKの在り方も再検討しなければならない。


―― 最後に、今後の活動方針は?
木挽 元官僚や二世議員ではない私だからこそ、現場の声に直接接することができるのだと思う。
 市場を大きく捉え、明日の日本を支える産業をしっかり見定めて、積極的に規制を緩和していくことが第一。

 具体的には、先述のとおりNTTやNHKの整備がある。

 また、現場から寄せられる課題を逃さずキャッチし、政策に反映させていきたい



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