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■中小企業の現場の思い
 

 商工会議所の経営指導員として10年。
 多くの中小零細企業経営者や、そこで働く人々の相談に乗る毎日を過ごしてきました。
 切実な内容にかける言葉を失い、事業継続に行き詰まり、自ら命を絶つ経営者の姿に挫折感を抱くことの繰り返しでした。
 その後、機械メーカーに従事し、バブル崩壊後の再建に取り組む中で、今度は自らが経営者として眠れない夜を過ごすことになりました。
 そんな時、ある企業コンサルタントとの出会いがありました。
 「正直に、根気よく、前向きに」共に再建計画を作成し、従業員の協力を得て銀行に辛抱強く交渉したものでした。
 だからこそ、国会議員となった今も中小企業者とそこに従事する人々の生活を支える政策は私の柱の一つです。



■「中小企業支援意見交換会」の立ち上げへ
 

 平成18年9月の総裁選で再チャレンジを掲げて誕生した安倍政権。同年11月末の再チャレンジ議連総会で公表されたその中身は、私にとって全くの想定外のものでした。
 事業を辞めたくても辞められない、やり直したくてもスタートラインに戻れない・・・。
 「しんどくても債権者と債務者が手を取り合い、再び歩んでいける環境整備が必要なんだ!」と叫びたくなりました。
 独自の中小企業支援政策に取り組まなければならないという思いは、私に『中小企業支援意見交換会』を立ち上げる行動を取らせました。
 意見を同じくする後藤田正純衆院議員、安井潤一郎衆院議員と急遽打ち合わせを行い、数日後には、中小企業支援に力を入れる弁護士や経済産業省の官僚なども交えて、第1回目の会議を開きました。
 緊急開催にも係わらず、60名を越す衆参議員が集結したのには感動を覚えました。
 会終了後、次回以降の役員が選出され、私が事務局長を務めることになりました。
 私にしかできない、私だからできること。
 自らの実体験と現場感覚を活かし、具体的な成果へ結びつける!強い思いを心に誓いました。



■あと一歩
 

 依然として廃業率が開業率を上回る状況が続く中、年間29万社の廃業の内、後継者不在による廃業は7万社、雇用の損失は20〜35万人に上ると推定されています。
 私は、中小企業の最前線で仕事をしてきた経験から、非上場企業の中小企業の事業承継の円滑化は地域経済の活力維持や雇用の確保の観点から最も重要な課題の一つと捉えて活動してきました。
 その動きは、やがて執行部に届き、平成19年2月、自民党経済産業部会で事業承継問題検討小委員会の設置に結びつきました。
 委員会では主要な論点を、事業承継税制後継者問題相続法の3点に絞りこみました。
 更に、委員会の下に分科会を設置し、中小企業経営者・後継者や関係省庁などから意見聴取を重ね、議論を続けました。
 その中で私は、自らの持論を述べるだけでなく、主任幹事(総括)として議論をまとめる役目を務めました。
 提言内容は、一定の条件の下、大幅な減額制度導入や枠組みの新設、仕組みや税制面の見直しなど、あらゆる面を網羅しました。
 慎重姿勢を示す財務省でしたが、必ず実現に結び付けなければとの思いで発言を続けました。



■そして、実現へ・・・
 

 会社が努力して業績を上げれば上げる程、相続税の負担が重くなり事業の継続を断念せざるを得ないという不条理な事例をなくすことが地域の雇用確保や経済活力の維持に向けた特効薬になる。
 そう信じて関係機関の方々と共に事業承継税制の抜本拡充に取り組んできました。
 議論と研究を積み重ねて迎えた平成19年11月22日から始まった自民党税制調査会の議論の場では、私が主任幹事を務める自民党経済産業部会事業承継問題検討小委員会での提言を踏まえた制度設計が採用され、与党税制改正大綱に盛り込まれることで実を結びました。
 引き続き、中小企業分野では事業承継のサポート機関の設立、雇用環境の改善に力を注いでまいります。


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