= 村岡 正規 =

福祉研修を終えて

 手を差し延べるのが福祉、ではない。

 むしろ差し延べないのが福祉だ。

 今回の『福祉研修』を通して、一番私の心に残っている言葉だ。

 なるべく一人でできることは一人でこなそうとし、どうしても不可能な場合は、ヘルパーが助ける。ともすれば何でも世話をしようとするが、それはかえって障害者の方のためにならない、というのだ。

 この意識は入居されてる障害者の方々にも共有されているようだ。
 私が入浴の手伝いをしているとき、背中を流していたらこう言われたことがあった。
 『そこから先はいいわ。自分でせなあかんし』
やはり自分でできることは自分でする、という決意、その先に自立という大きなテーマがあるんだ、と感じた。これに対して、社会、つまり私たちはどういう態度で臨んでいるだろうか?表現は悪いが、もっと金をかけ施設にいれ世話をするのが福祉だ、と安易な考えを持っていないだろうか?

 『社会資源がない。住むところがない。だから自立できなくてみんな困ってるんです』施設長の悲痛な悩みを聞き、改めて社会とのギャップの大きさを感じた。

 もっと私たちが、言い換えれば受け入れる側が、本当に障害者の自立を考えているのか。

 口だけになっているのではないか。私たちの、福祉と向き合う態度を今一度、統一すべきだという考えに至った。

 最後に、私たちの指導中も介護に追われるなど忙しい中、私たちを受け入れて下さった施設職員の方々、笑顔で迎えて下さった入居者の方々に感謝申し上げ、この所感を終わらせていただきたい。
本当に、ありがとうございました。


(大阪大学 法学部 2回生)

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